フィリピンの課題

都市の貧困 — 統計上は「最も豊かな地域」の中にある

マニラ首都圏の貧困率は1.1%で、全国で最も低い数字です。それでも、数百万人規模のインフォーマルな居住地があります。率が低いことと、人数が多いことは両立します。

地域づくり 最終更新 2026年10月9日

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率だけを見ると、見落とすこと

2023年、マニラ首都圏(NCR)の世帯ベースの貧困率は 1.1% で、全17地域の中で最も低い数字でした。この数字だけを見ると、「マニラには貧困の問題がない」と受け取られてしまうかもしれません。

ただ、NCRの人口は1,300万人を超えています。率が低くても、人数は少なくありません。また、国の貧困線は生きるために最低限必要な水準を測るもので、都市で家賃を払いながら暮らせる水準とは限りません。貧困線をわずかに上回る人たちは、統計の上では見えにくくなってしまいます。

何が起きているのか

  • 住まいの不安定さ — 土地の権利がないまま暮らすインフォーマルな居住地では、立ち退きのおそれがあります。
  • 仕事の不安定さ — 日雇い、行商、廃品回収など、契約や社会保険のない仕事が多いです。
  • 災害の影響 — 低地や水路沿いに住むことが多く、台風のたびに浸水することがあります。
  • 身分証明がないこと — 出生登録がないと、学校・仕事・銀行口座などを利用しにくくなります。

支援の考え方の違い

都市の貧困への支援には、「今の場所に住み続けながら暮らしを良くする」考え方と、「別の場所に移る」考え方があります。移転は住まいが良くなる一方で、仕事から離れてしまい、かえって生活が苦しくなることもあるようです。団体を選ぶときは、どちらの考え方で活動しているかを見てみるのもよいかもしれません。

気をつけていること

パヤタスやトンドは、日本のメディアでも象徴的に取り上げられてきた場所です。訪ねたり発信したりするときは、そこに暮らす人が読んで嫌な思いをしない書き方を心がけたいと考えています。

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